2016/09/17

夏のロスタイムツアーあとがき

セミの鳴き声はいつの間にか聴こえなくなって、鈴虫の鳴き声が耳に届くようになった。

ホントは8月の初めには鳴き出している鈴虫の声に気がつかないのは、秋を感じる心の準備が出来てないからなんでしょうね。

鈴虫の音を心地よく感じたのは、山口県でのライブを終えた時だった。

◼︎山口県の旅館
それは山口県周南市での鶴との対バンをして打ち上げの後、街から少し離れた山あいの旅館に泊まった時のこと。

近くの自動販売機には、虫が集まっていた。

街灯もない道、古民家、くたびれた温泉宿看板。
コンビニも近くにはないと、その宿に泊まっていた学生さんが言っていた。

なんだか実家を思い出す景色だった。
いや、おばあちゃんちかな。

宿は、とても元気でおしゃべり好きな80歳後半のおばあちゃんが1人で1人で切り盛りしていて、9人もの若者(おばあちゃんからしてみるとね)が来るのはさぞ賑やかだったろう。

夜中に伺ったのにもかかわらず、なんのもおもてなしも出来ないけれどといいながら、部屋はいっぱいあるから好きな場所使って、布団はそこ、お風呂は温泉だ、タオルは自分の使わなくていい、カラオケはこの部屋で歌え、コーヒーは自由に飲め、この辺の地主さんはナンチャラカンチャラ〜とよく喋ってくれた。

時折、明日には居なくなる事を寂しがった。
自分が居なくなったら、この店や土地を売っても大したお金にならないなんて言っていた。

それでも明日になれば、僕らのいなくなった旅館の各部屋の掃除を少しずつするのだろう。
出逢いと別れの毎日をどんな気持ちで過ごしてきたのか、もう少し聞いてみたかった。


ライブも出逢いと別れの繰り返しだ。
お客さんもそう、対バン相手もそう。

この旅での鶴との2マンは三重県と山口県だった。


◼︎鶴TOUR2016 ニューカマー 〜選ばれし者達〜 


お互いに陽気な気持ちになれる音楽性を持つバンド。

鶴の曲やMCには、熱いエネルギーと脱力が気持ちよく混ざり合っている。まさに雑味が気持ちいい。
一緒にやる度、沢山のツアーを回ってきたバンドの底力を感じさせてくれる。

「また一緒にやることになりそうだし、打ち上げの終わりも寂しくないね」
とお互いに陽気に解散した。


対バンを再び、三度とやる事は当たり前のようで、出会ってきたバンドの数だけ出来るものでもなく、スケジュールもスタイルも目標も違うバンド同士は中々2度目がなかったりする。

鶴とは縁がある。
その縁は、またやってほしいと言ってくれるお客さんが繋いでくれるものだと、僕は思っている。


そういえば、対バン回数の数を数えるのもやめた対バン相手もいる。
ADAM atだ。


◼︎カルメラ×ADAM at 2マン〜岡山がってん・ギンギン大作戦〜
高校生の頃に、学校が違っても放課後になれば集まって遊ぶ友達ような存在かもしれない。
ライブじゃなくてもよく飲みに行ったりする
うちのメンバーが楽しそうに喋ってる姿を見てるとそう思えてくる。

僕はそれを横で見ながら、それをアテにしながら酒を飲むのが好きなのである。
あ、それはどうでも良いか。


岡山での対バンは楽しかった。
ジャバの2人のリズム隊もとてもいい感じだった。
ヒロシアットとコウタアットのギターの絡みが好きだ。
ステージ横が楽屋だったので、MCまで逃さず全部聴いた。
打ち上げもたっぷりあった。
ごうしくん、パクちゃんと喋ってるタマスケアットはとても楽しそうだ。

この日、集合写真は撮り忘れた。
だから、ギターの3人の写真を。

SNSで拾っただけだけども。笑


そう、ADAM atのサンセットライブでのステージは、うちのメンバーが楽しそうに聴いていた。
僕もカルメラのお客さんと話したりしながら、ステージの周りをうろちょろした。


◼︎24th Sunset Live 2016 -Love & Unity-

サンセットライブは、今年も気持ちのいいステージだった。

カルメラとしては2日目だったけど、初日に結婚式の演奏隊としても出演した。
とてもハッピーな空間の中で音を出せて、嬉しかった。

会いたいのに、うまく会えなかった人たちもいた。もっとライブのタイムテーブルにかぶりついて過ごせばよかったとも思う。

しかし、このイベントはスタッフさんを見るのが好きなのです。

先日、事務所にスタッフさんからお礼のメールが届いた。
沢山のスタッフさんが楽しそうに仕事してる写真が一緒に送られてきた。

僕は毎年、そんなスタッフさんとお客さんに会いに行ってるようなものだ。
それが楽しみで仕方ない。

今年もいくつか見たいアーティストさんのステージを見逃した。
みんなが楽しそうだから、それを見てるだけで時間が過ぎるのだ。

糸島のサーファーさんの天気予報どおり、台風は来なかった。


ビーチステージからの眺めは、開放感に溢れた海と笑顔が溢れていた。

前日のビルボードライブ大阪の景色は、それとは違った心地よさがあった。


◼︎ザッツ・エンタメジャズ・アワー2016 at Billboard Live OSAKA

ビルボードライブ大阪でのワンマンライブ。
そろそろ恒例になって来たように思うけれど、僕は未だに一番緊張するステージだ。

僕は視力が良い事もあり、お客さんの一人一人の顔が奥まで見渡せる。
着席スタイルのライブでは、MCの時にゆっくりとお客さんの顔を眺めるようにしている。

MC中って、みんな喋ってる人の事見てるでしょ?
だからみんなをゆっくり見るチャンス。笑

ビルボードライブならではのオシャレをして来てくれたお客さんを見ながら、少しずつ心を落ち着けるようにじっくりと見回してます。


名古屋では、どんな景色が見れるのかな。
どんな演奏で、どんなリアクションで、あの瞬間を共有出来るかな。

ザッツエンタメジャズアワー、
来週22日は、名古屋ブルーノートです。
2016.9.22(Thu)ザッツ・エンタメジャズ・アワー2016 at 名古屋BLUE NOTE
@愛知・名古屋BLUE NOTE
1st Stage OPEN 16:00 STARAT 17:00
2nd Stage OPEN 19:00 START 20:00
名古屋BNメンバーズ ¥5,000 一般 ¥5,300(別途飲食代)

10月のモーションブルーでのライブはSOLD OUTしました。

その他のライブは、
カルメラのHPをチェックしてね。
http://www.calmera.jp/


色んなライブがあるけど、どこにいっても、そこでしか、そのステージでしか見れない景色がいっぱいある。
季節が違えば、場所が違えば、リスナーが違えば、同じ音でも違って響く。


夏とは違って、秋は感覚が広がる。
夏ほど刺激的なものより、もっとナチュラルな刺激に敏感になる。
芸術の秋とはよく言ったものです。

夏の終わりを惜しむ時期ももう終わり。
そろそろ、更けてゆく秋を楽しみにしていこうと思う。

とりあえず、今年もいっぱい秋刀魚食べたい。

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